
事案
鑑定対象者:E氏 事故当時40代男性
事案概要
E氏が普通乗用自動車を運転し赤信号で停止中、後方から走行して来た相手運転自動車両に追突され、頚椎捻挫、腰椎捻挫を受傷した事故である。
E氏は後頸部痛、左上肢の痺れを訴えていたが、後遺障害診断書に基づき、自賠責保険で後遺障害非該当とされていた。
事故後、通院による投薬とリハビリテーションを行い、受傷後6カ月経過し、症状固定となったが、症状は残存していた。
他覚的所見
E氏は頚部痛、両手掌~前腕中央の痺れと痛みを訴え、ジャクソンテスト陽性であった。画像検査では骨折や脱臼等の明らかな外傷性の異常所見、脊髄や神経根への圧迫所見はいずれも認めなかった。
考察
症状推移、事故状況などを総合的に考慮し、E氏の頚部痛および上肢しびれ等の症状は、本件事故により生じた神経症状であり、また、医学的に証明または説明可能な症状であると考えた。
総括
E氏に残存する症状は、今後、寛解する可能性は低いと考え、後遺障害等級14級9号を指摘することが出来た。